第一土佐丸(1896年)
水素産業分野で日本の技術力は世界イチ!研究投資の中心は水素製造と燃料電池 ~世界の有望企業/大学研究機関の技術資産スコアランキング~
水素産業に関わる特許の分析
特許は、自社がその技術を独占的に実施する権利を守り、排他性を発揮することで意味が生じます。アスタミューゼは、出願件数それ自体ではなく、特許の「強さ」を指標化して、技術力評価するためのスコアリング手法を開発しています。特許の「強さ」とは、排他力、つまり競争相手を排除する力であると考えて、特許1件1件の強さを定量評価したものがインパクトスコアです。また、各々の特許のインパクトスコアに権利の残存期間などの要素を加味して、特許を所有する企業/大学・研究機関ごと、あるいは国別の技術資産を指標(トータルパテントアセット)で示すこともできます。ただし、競争力が一定以上ある特許をもっていない企業/大学・研究機関については、トータルパテントアセットは算出できません。トータルパテントアセットは、特許ポートフォリオとしての総合的な競争力の指標と考えることができます。
今回の分析では、2010-2019年の10年間に出願された全世界の水素製造・利用・運搬・貯蔵に関する特許のインパクトスコアを算出しました。対象期間中には167,095件の特許が、計60か国から出願されています。
表1に、各企業が所有する特許のパテントインパクトスコア(※1)の最高値であるパテントエッジスコア(※2)のランキングを示します。
1位こそ韓国企業に譲ったものの、米国が上位20位の内12件と過半数を占めています。本領域において、米国が競争力のある技術の主たる開発地域であることがうかがえます。
1位のHyundai Motor Company、2位のCalifornia Institute of Technologyの特許はいずれも燃料電池に関するものでした。燃料電池に関する特許は11位のOneD Battery Sciences、15位のJohnson Mattheyにも見られます。また、日本から唯一20位以内にランクインした本田技研工業の特許は、燃料電池そのものではありませんが、燃料電池車両への水素充てん装置に関するものでした。燃料電池は水素産業において技術開発競争が盛んな領域の一つであり、用途としては自動車向けの割合が高いことが示されます。
2位はCalifornia Institute of Technology、7位のUniversity of Southern 一目均衡表は世界が認めた日本発の分析手法 Californiaなど、アカデミアからのランクインが多いことも水素産業の特徴として挙げられます。一部水素関連技術は産業への応用、製品上市が始まっているものの、まだ基礎研究の割合も高く、まさに開発途上の分野と言えます。
※1)パテントインパクトスコア:他社への排他権としてのインパクト評価を中心に、更に地理的な権利範囲、権利の時間的な残存期間などを重み付けしアスタミューゼが開発した定量的な評価指標。 ※2)パテントエッジスコア:競合他社に対して大きな脅威となりうる突出した特許を示すパテントインパクトスコアの最高値 |
表1 2010-2019年間のパテントエッジスコア上記企業20社
この、一つ一つの特許のスコアをもとに、水素産業に関わる特許の出願人(個人含む)ごとのトータルパテントアセットを分析しました。表2にその上位20までのランキングを示します。トータルパテントアセット(※3)が算出された機関は6,425。トヨタ自動車株式会社はパテントエッジスコアでのランクインこそ逃したものの、トータルパテントアセットにおいては2位と2倍以上の差をつけ圧倒的な強さで首位となりました。
その他、2位の日産自動車株式会社、4位の本田技研工業株式会社など、日本からのランクインは9件と約半数を占めています。各企業における高スコアの特許の多くは燃料電池に関するものでしたが、技術のポイントは電極素材や電池の構造、燃料電池を含むシステム全体など多岐にわたっております。各社の強みを合わせることで、優れた燃料電池を日本から創出させることができると期待できます。
11位のIntelligent Energy Holdings Plcおよび12位の住友電気工業株式会社では、燃料電池の他、水素製造に関する特許も高スコアで評価されています。
※3)トータルパテントアセット:各社の特許ポートフォリオとしての総合的な競争力を計る指標 |
表2 2010-2019年間のトータルパテントアセット上記企業20社
続いて、トータルパテントアセットを国別に算出しました。国別のトータルパテントアセットは、競争力の有意な比較のため、母集団全体のトータルパテントアセットの8割を説明する上位894社を対象に集計しています。結果、日本のスコアは群を抜いて高く、首位となりました。日本においてはトヨタ自動車のトータルパテントアセットが際立って高いのですが、仮に当社のスコアを抜いたとしても7,646,626であり、依然として日本は首位にあります。
日本に続いて2位が中国、3位が米国、4位が韓国となりました。2~4位の三か国は比較的近い値である一方、5位のドイツとは2倍以上の差があり、国別の特許競争力としては大きく首位、次点、5位以降の3つのグループに分かれています。
1~4位までの、特許一件当たりのトータルパテントアセットを見てみますと、最高が244.1(米国)、最低が215.7(中国)でした。総合的な評価としては、各国で特許一件の強さに大きな差はないと言えます。一方で、上位894社までのトータルパテントアセットの出願人別平均値を見ると、最高は19,873(日本)、最低は中国(2,330)と大きな差が見られました。日本では少数精鋭の企業や組織により当領域の技術開発が進められていることがうかがえます。一般的に、特許の権利の観点から、特許が分散して保有されているよりは集中している方が技術を利用しやすいと考えられます。日本は水素分野において、優れた技術を事業化しやすい環境にあると言えます。
表3 2010-2019年間の国別トータルパテントアセット上位10か国
水素産業に関わるグラントの分析
ここまで、特許の視点から、水素産業に関わるプレイヤーを評価してきました。しかし、特許は出願の時点で実現が見込まれる技術を表すもので、その未来の技術をうかがうには不向きな指標です。アスタミューゼでは、現在ではなく未来を見通すための指標として、公募で決定される研究開発資金(グラント)に注目しています。グラントを獲得する研究は、まだ事業化には距離があるけれども、資金を配布する政府等の公的機関からの「推し」があると考えるためです。
当社の所有するグラントデータベースに拠ると、2010年から2019年の10年間に水素産業にかかわるグラント配賦額の総計は10.0億ドルでした。2010年の投資額から、2019年まで、年間成長率27.一目均衡表は世界が認めた日本発の分析手法 6%で伸びています。
水素産業を、
• 燃料電池(水素等を原料とした燃料電池の研究)
• FC車両(燃料電池を動力として用いる車両(車、船、トラック、鉄道))
• 発電(水素エネルギーを用いた発電(核融合含む)に関する研究)
• 製鉄(水素還元製鉄等に関する研究)
• 化学(水素等からプラスチック等化学品への変換に関する研究)
• 輸送、貯蔵(水素の輸送、貯蔵に関する研究)
• 製造(水の電気分解等、水素の製造に関数研究)
に分類しその配賦額を図に模式化しました。
図 水素産業の主たる研究テーマとその件数ならびに配賦額
7分類のうち、件数・調達金額ともにトップは水素製造の研究でした。研究内容としては、水の電気分解によって水素を製造する研究や、太陽電池発等の自然エネルギーを活用した水の電気分解に関する研究が多く行われています。東京大学の、人工光合成による水素製造に関わる研究課題が多くの研究資金を得ていました。
次に、燃料電池及び燃料電池を動力源とする車両の研究に資金が投入されています。どちらも燃料電池に関する研究ですが、前者は燃料電池そのものの研究を、後者は燃料電池を多種多様の車両に組み込む研究が主となります。
水素の貯蔵、輸送の研究では、金属有機構造体(MOF:Metal Organic Frameworks)の空孔に水素を包摂することで、貯蔵、輸送に用いる研究や、水素を液体化する研究などがみられました。
今後の展望
水素産業に関して、特許分析やグラント分析を行うことで、どのような技術傾向があるかを見てきました。その結果、①特許分析では、日本には高い競争力を有する企業が多数存在すること、および、日本全体としての企業の競争力は世界の中でトップクラスであることが示されました。各社の強みを組み合わせ、社会実装を加速することが今後の課題です。②グラント分析における調達額ならびに件数両方の首位は水素製造に関するものでした。燃料電池が比較的応用に近いステージにある一方で、水素製造はまだ基礎研究の割合が高いテーマであると言えます。水素の製造においては、水の電気分解が主流の手法でした。再生エネルギーを用いることで、製造工程も含めて脱炭素を進めるテーマも多く見られました。
水素分野で高い競争力を有する日本の企業は自動車製造、電機、ならびに素材メーカー大手であり、主として燃料電池に関わる技術が高く評価されています。燃料電池に関する研究は、グラント分析の調達額ならびに件数比較の両方においても、主要な分野であることが示されています。世界的にみると、日本の企業は比較的集中的に関連技術を保有しており、技術を事業化しやすい状況にあると言えます。さらに、各社が得意とする技術を組み合わせることにより、優れた燃料電池や燃料電池関連商品・サービスの社会実装を加速することが期待できます。
水素によるカーボンニュートラルの実現には、開発が先行している燃料電池の他にも、水素製造、運搬・貯蔵など様々な技術開発が必要になります。グラントの調達額ならびに件数の首位はともに水素製造に関するものでした。水素をつくりだすことは、水素産業バリューチェーンの上流過程として必須です。経産省の「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」(参考文献A)においても、水素製造の低コスト化は開発段階の今後の重要な取り組み対象として挙げられています。本分野に関して、日本ではグラント分析で紹介された東京大学をはじめ、水電解用光触媒の研究が目立ち、今後の技術開発進展が期待されます。2021年2月には、京都大学におけるルテニウム–イリジウム合金を用いた水素製造効率の高い電極触媒開発成功が報告されました(参考文献B)。また、今回の分析では、日本のグラントにて金属有機構造体(MOF:Metal Organic Frameworks)による水素貯蔵の研究テーマも多数みられました。水素の普及には、水素利用時のコストを現状の3分の1以上に抑えることが必要です。水素産業関連の基礎研究進展に加え、その成果を迅速に産業利用できるスキームの構築が望まれます。
下記よりレポート全文をPDFでダウンロードできます。 http://astamuse-co-jp-5741851.hs-sites.com/ja/corp-reportdl-210706_hydrogen-industry |
アスタミューゼについて(https://www.astamuse.co.jp/)
世界193ヵ国、39言語、7億件を超える世界最大級の無形資産可視化データベースを構築し、独自に定義した136の”成長領域”とSDGsに対応した人類が解決すべき105の“社会課題”に分類・分析。領域・企業・人の観点から高解像度な予測を機械的に導出するアルゴリズムを開発し、事業会社、金融機関/投資家、公的機関に向けたデータを活用したコンサルティング、オルタナティブデータやスコアリングの販売、企業価値評価、専門人材採用支援SaaS「SCOPE」、エンゲージメント・プラットフォーム「THE CODE」の運営など、幅広い顧客に対しデータによる技術分析や未来予測、無形資産の定量的な可視化を活用したサービスを提供している。
【本件に対する問い合わせ】
アスタミューゼ株式会社 社長室 広報担当 E-Mail: [email protected]
Complete One EAで大損こいて震えが止まらないFXトレーダーのみなさん【検証とレビュー】
第 2 位
第 3 位
『Complete One EA(コンプリートワンEA)』検証とレビュー
本日は、株式会社Logical Forexが販売するFX情報商材『Complete One 一目均衡表は世界が認めた日本発の分析手法 EA(コンプリートワンEA)』を検証レビューします。
Complete One EA(コンプリートワンEA)
販売元:株式会社Logical Forex
開発者:株式会社Logical Forex
発売日:2020/03/26
公式サイト:https://sl.fx-lloyds.com/ar-ea/re.html
Complete One EA(コンプリートワンEA)は、MT4専用のEA(自動売買システム)です。販売価格は217,800円(税込み)です。
販売会社が株式会社Logical Forexとありますが、もともとはグローバル・ロイズ株式会社として販売していたEAです。現在は社名を変え、株式会社Logical 一目均衡表は世界が認めた日本発の分析手法 Forexにて販売中です。
ここがPOINT!
- 21万7800円の高額EA(自動売買システム)
- 株式会社Logical Forexはグローバル・ロイズ株式会社だ
『Complete One EA(コンプリートワンEA)』のフォワード成績が「悲惨」すぎて震えが止まらない…
20万円を超えるEAのフォワード成績が散々たる結果…
結論から書きますが、Complete One EAのフォワード成績がひどい有様です。検索すれば、あまりのドローダウンに耐えきれずEA運用を中止した…という口コミが多数拾えます。 DD(ドローダウン)が単月で66%を超えたので運用をやめた… 50万円の運用資金が半分になったので撤退する…DDを繰り返し運用に耐えない…など、悲惨の一言です。
ここがPOINT!
- フォワード成績は悲惨、の一言
- ドローダウンによって運用を中止したユーザーが多数
- DD(ドローダウン)が単月で66%を超えたので運用をやめた…
- 50万円の運用資金が半分になったので撤退する…
- DDを繰り返し運用に耐えない…
Payoff Ratio(ペイオフレシオ)=0.1のEAは、勝率が94.56%を割ると破産確率が飛躍的に高まる
- 成功の確率(勝率)
- Payoff Ratio(ペイオフレシオ)
- 取引にさらされた資金の割合(リスク許容度)
Payoff ratio =
Average win / Average loss =
(Total Gain 一目均衡表は世界が認めた日本発の分析手法 / number of winning trades ) / (Total Loss / number of losing trades)
※PF(プロフィット・ファクター)ではありません。
Complete One EAのPayoff Ratio(PR=ペイオフレシオ)は、ざっくりと0.1です(勝ちトレード平均利益額÷負けトレード平均損失額)。ここで残念なお知らせが…本来のバルサラの破産確率表では、ペイオフレシオ0.1という取引戦略はそもそも想定してません(←めちゃくちゃ低いから)。PR(Payoff Ratio)は最低でも「1」以上を想定しているのですね。詳しくはニセモノにダマサれるな!本物の『バルサラ破産確率表』はこれだ!をお読みください。
win rate = 100 × profit factor / (profit factor + payoff ratio)
必要勝率 = 100 ×{ PF ÷ (PF + PR)}
必要勝率=100✕{1.74÷(1.74+0.1)}
必要勝率=94.56%
Payoff Ratioが0.1のComplete One EAにおける必要勝率(損益分岐点)は、94.56%です。逆に言えば、Complete One EAの勝率が94.56%を割ると、破産確率が一気に高まることを意味します。
Complete One EAが販売ページで勝率95.3%と高々と謳っていますが、これは当たり前のことなのですね。Payoff Ratioが0.1しかない(かつPF=1.74)EAにおいて勝率が94%を切ることは「破綻リスクの増大」を意味します。
- 勝率が94.56%で損益はトントン(つまり損益分岐点が勝率94.56%である)
- 勝率が94.56%を少しでも下回れば、破産確率が飛躍的に高まる
これらの値から極めてハイリスクなEA(コツコツドカン=損大利小)であることがわかりますね。Complete One EAが勝率94.56%以上を絶対的に求められるEAであることは十分に理解できたと思いますが、では本EAが永続的に94.56%以上の勝率を確保し続けられるのか、冷静に考えてみましょう。単一で硬直的なEAが、昨今の荒れた相場に順応し続けられると思いますか?
ここがPOINT!
- Payoff Ratioが0.1しかないEAは必然的に勝率94.56%以上が求められる
- 94.56%を割れば破産確率は飛躍的に高まる
- 本EAが永続的に94.56%以上の勝率を確保できるのか冷静に考えて見る必要がある
EA製作者が陥る「カーブフィッティングの罠」とは?
フォワード成績でDD(ドローダウン)を繰り返すComplete 一目均衡表は世界が認めた日本発の分析手法 One EA(コンプリートワンEA)とはいったいどのようなEA(自動売買システム)だったのか?実は過去10年でのバックテスト結果は極めて優秀であり、勝率やPF(プロフィットファクター)などは申し分ありませんでした。ところが…実際に運用が始まると、DDを頻発し資金を急速に溶かしていくEAだったわけです。
この事実から導き出される結論はただひとつ。Complete One EAは過剰にカーブフィッティングされたEAだった可能性が高いということです。
EA製作者が陥る「カーブフィッティングの罠」とは?
- ロジックを考える(Plan=計画)
- ロジックをシステム化する(Do=実行)
- バックテストをしてみる(Check=評価)
- パラメーターを修正する(Action=改善)
- 再度バックテストをする(Check=評価)
- 以下PDCAの繰り返し…
EA販売者の「ジレンマ」とは?
さて、EA販売者が「カーブフィッティングの罠」に陥ってしまう原因は、EA制作におけるジレンマにあると考えています。
「長期のバックテストに耐えうるEAや、突出したバックテスト結果を出すEAは、過度にカーブフィッティングされてしまい実践でほとんど使えない」とわかっているのに、「バックテスト期間の短いEAや平凡な成績のEAは消費者に受け入れられにくい=売れない」という現実に板挟みされること、これがEA販売者の抱えるジレンマです。
消費者は、長期的に機能する(と思われる)EAや、派手な成績(「数年で1億円達成!」など)を求めがちです。過去1年(これからの1年)で利益を出せるEAよりも過去10年(≒今後10年)で利益を出し続けているEAのほうが優れていると考える傾向にあります(極めて浅はかですが)。販売者はそのニーズに応えようと5年〜10年のバックテストに耐えうる(耐えているように見える)EAを作ろうとします。
過去1年のデータで利益を出すEAを作るよりも、過去10年のデータで利益を出すEAを作るほうが大変です。10年間の相場変動に対応するロジックを組む必要があるからです。
10年前の相場と1年前の相場(さらには未来の相場)は、全く別物です。それらすべての相場に対応できるロジックを組んで”利益を出そう”とすれば、EAはどんどん複雑化します(パラメーターの多重化)。複雑化したEAはカーブフィッティングの罠に陥りやすくなります。
一目均衡表は世界が認めた日本発の分析手法一方、直近の相場(過去半年〜1年程度)に最適化したEAは、フォワードにおいても比較的機能しやすい傾向にあります。しかし5年〜10年のヒストリカルデータで走らせてみると破綻してしまう可能性が高くなります。5年前、10年前の相場と今の相場は全く異なるからです。
直近の相場(過去半年〜1年程度)に最適化したEAは、ユーザーからすれば賞味期限も短く感じられてしまい、受け入れられにくくなります。
同様に、売るために”突出した成績”を見せなければ消費者にアピールできない…というプレッシャーから、パラメーターをいじって直近(過去1〜2年)や通年(5年〜10年)のバックテスト結果を派手に改ざんすることも行われます。もちろん、フォワードで通用するかどうかは不明です(というか、フォワードなどどうでもいいと考えている)。むしろ通用しない可能性のほうが高いわけです。
これがEA販売者のジレンマです。結局、消費者のニーズに応えるべくバックテストで右肩上がりの成績や突出した成績を出す(カーブフィッティングした)EAを製品としてリリースせざるを得ないのです。たとえフォワード成績がボロボロでも、です。
なかには意図的にカーブフィッティングさせたEAを販売する悪質な業者も存在します。ドローダウンに陥る箇所のヒストリカルデータを部分的に削除することで、バックテストデータ(Strategy Tester Report)を優秀に見せるという悪質手口もよく使われます。
これまでに多くの市販EAが、フォワード(実践)において右肩下がりの資産目減りや壊滅的なドローダウンによってゴミ箱行きする様を見てきました。その多くは輝かしいバックテストデータを持つものばかりでした。
結局、固定化したパラメーターでEAを長期的に機能させることは難しいのです(ナンピン系は別です)。常にそのときの相場に最適化させたパラメーターの調整が求められます。しかしそれをできるのはEA製作者だけです。
誰もが過剰なカーブフィッティングに陥る可能性を持っている
変化する相場に応じてパラメーターを調整する。直近の相場に最適化することで、今の相場で勝てるようにパラメターを調整する。実はこれも「直近相場にカーブフィッティングさせている」ことになります。
つまり長期のカーブフィッティングよりも短期のカーブフィッティングのほうが効果が認められる、ということです。レンジ相場が続くならば、レンジ相場に対応したEA(ロジック)を使い続けることで利益を出すことができます。上昇トレンドが続くならば、押し目を拾うようなロジックを使い続けることで、誰でも簡単に利益を積み上げられます。これらも広義ではカーブフィッティングといえなくもありません。
過去は無視できません。過去を無視すれば何を根拠にトレードすればよいのかその指標を失うことになります。過去から一定の傾向を分析して、仕掛けの根拠を導き出すことはトレードに不可欠です。それが優位性に繋がります。しかし過去データを元にした優位性(エッジ)を求めすぎるとカーブフィッティングの罠に陥ってしまいます。
硬直したトレードでは長期的に生き残ることは困難です。相場は常に変化しています。その変化応じて柔軟にトレードを変化させる適応能力が求められているのです。
引用:FX自動売買ソフト「不知火(しらぬい)」【検証とレビュー】
ここがPOINT!
- 過剰にカーブフィッティングされたEAだった可能性を捨てきれない
- EA販売業者は常に「カーブフィッティングの罠」に陥りがち
『Complete One EA(コンプリートワンEA)』の欠点
まず『Complete One EA(コンプリートワンEA)』のデメリットについて解説します。以下の欠点が許容できない人は買うべきではありません。
エクセルの重複チェックのやり方!データの抽出・削除の方法を解説
ここでは、「性別」と「お気に入りのカクテル」が重複しているデータを削除しました。このため、同じ性別で同じ「お気に入りのカクテル」の行が削除されることとなります。
エクセルの重複データを抽出して削除する方法
エクセルの「重複行削除機能」以外に、重複データを抽出してから削除する方法もあります。おおまかな手順は以下の通りです。
- 重複データを抽出したいセルを選択し、「ホーム」タブで「スタイル」→「条件付き書式」→「セルの強調表示ルール」→「重複する値」の順にクリック
- 「重複する値」というウィンドウで値が「重複」になっていることを確認
- 抽出された重複データを含む表のどこかのセルを選択し、「データ」タブから「データツール」の「重複の削除」をクリック
- 「重複の削除」というウィンドウで重複している項目をひとつ以上選択し、OKを押して削除
1.重複データを抽出する
2.「重複する値」というウィンドウで値が「重複」になっていることを確認
OKをクリックすると、データが重複しているセルに任意の色が付きます。これで重複データの抽出は完了です。
3.抽出した重複データを削除
上記で抽出した重複データを削除すると、重複するデータを持ち色が変わった行が消えて、重複行削除機能と同様の結果になります。重複データが少ない場合には、色が変わったセルを1つずつ目視で削除していくという方法もありますが、ここでは、重複データが多い場合でも使える方法をご紹介します。
4.「重複の削除」というウィンドウで重複している項目をひとつ以上選択し、OKを押して削除
エクセルの重複データをCOUNTIF関数でチェックする方法
最後は、COUNTIF関数を活用して重複データをチェックする方法をご紹介します。おおまかな手順は以下の通りです。
- カウント結果表示用の列を準備し、COUNTIF関数を入力
- 入力した計算式をカウント列すべてのセルにコピーし実行
COUNTIF関数とは
COUNTIF関数とは、指定した条件に当てはまるセルの数をカウントする関数です。重複データをチェックしたい表に活用すれば、どの部分が重複しているのか一目で確認できます。ただし、COUNTIF関数は、重複をチェックするのみなので、重複部分を削除したい場合は今回紹介した前述の方法をとる必要があります。
1. カウント結果用の列を準備し、先ほどの表にCOUNTIF関数を活用して、重複データがあるかチェック
2.入力した計算式をカウント列すべてのセルにコピーし実行
大量のデータをエクセルで処理する際、重複部分を自力で探すのは大変です。エクセルには重複を見つけ、削除するための便利な機能があるので、今回の記事を参考に、ぜひ活用してみてください。
米国も注目する潜水艦技術、日本が直視すべき韓国海軍の快挙
韓国「国軍の日」の式典でスピーチする文在寅大統領(資料写真、2019年10月1日、写真:代表撮影/ロイター/アフロ)
韓国海軍潜水艦KSS-III「島山安昌浩」(写真:韓国海軍)
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日本郵船の歴史
岩崎彌太郎
(三菱史料館提供)
1880年頃の三菱会社幹部
(三菱史料館提供)
1873(明治6)年、国内外の定期航路を開こうとした三菱商会の前に、米国のPM社(Pacific 一目均衡表は世界が認めた日本発の分析手法 Mail Steamship Co.)をはじめとする外国企業が立ちはだかる。当時の内外航路は欧米の海運会社が独占し、日本は事実上その支配下に置かれていた。「我々は日本の代表として、内外の航路を自分たちの手に取り戻さなければならない」彌太郎率いる三菱商会は1875(明治8)年、PM社の牙城であった日本と上海を結ぶ航路に定期船を就航させた。規模も実績も大差がある欧米海運会社との戦いは、熾烈を極めた。
欧州航路開設、
第一土佐丸(1896年)
今でいう貸借対照表や損益計算書を自分なりに作成し、いち早く近代的な経営手法を導入。荷主に貨物を担保とした荷為替金融(現在の海上物品運送契約における船積船荷証券に近いシステム)を開始するなど、企業人として非凡な才能をもっていた彌太郎によって組織の基盤を固め終えた三菱商会は、激しい運賃競争の末に市場を制していった。やがてPM社は日本の沿岸航路から撤退、上海航路を引き継いだ英国のP&O(Peninsular & Oriental Steam Navigation Co.)社も半年後に断念。
1876(明治9)年、三菱会社(当時は郵便汽船三菱会社に改称)の活躍でわが国の海運会社は、内外航路に自由に配船できるようになった。1877(明治10)年の西南戦争の際、郵便汽船三菱会社は軍事輸送の主役を務め、信用と利益を得ると同時に、海運事業を飛躍的に発展させた。
日本郵船株式会社本店社屋
(1896 〜 1923年)
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